診断の手引き

  1. 骨系統疾患
  2. 大分類: 骨系統疾患
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骨形成不全症

こつけいせいふぜんしょう

Osteogenesis imperfecta

告示

番号:3

疾病名:骨形成不全症

診断方法

A. 骨脆弱性症状

易骨折性や進行性の骨変形など

B. その他の臨床症状

  1. 成長障害
  2. 青色強膜
  3. 象牙質形成不全
  4. 難聴
  5. 関節皮膚の過伸展

C.骨レントゲン所見

  1. 長管骨の骨折および変形
  2. 細い長管骨および変形
  3. 頭蓋骨のWormian bone
  4. 椎骨圧迫骨折

除外項目

  • 虐待児症候群
  • 低フォスファターゼ症
  • 多発性線維性骨異形成症
  • Ehrers Danlos 症候群

遺伝子診断

COL1A1 COL1A2IFITM5、SERPINF1CRTAPLEPRE1PPIB、SERPINH1、FKBP10SP7 BMP1TMEN38BWNT1の変異を認めることがある。

診断

除外項目を除外した上で、A.が認められれば診断される。B.のうちのいくつかの症状を伴っていることが多く、C.のいずれかを認めることが診断の参考になる。診断に苦慮する症例では遺伝子診断を行う。

附記

  1. 本症の臨床像は非常に多彩である。
  2. 臨床病型は15型まで分類されており、今度さらに増えると思われる。各病型の診断は厚生労働省研究班の診断の手引きを利用する(I,II,III,IV,VI,VIII型の基準がある)
  3. DXA法による骨密度測定は骨化不全を定量的に評価できる方法であり、本疾患の診断の補助として有用である。

当該事業における対象基準

治療で補充療法、機能抑制療法その他の薬物療法又は外科的治療を行う場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児内分泌学会